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ひかりごけ・海肌の匂い/武田泰淳=著

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新潮社刊
新潮文庫 91C
3刷−1967年8月10日発行
文庫判・並製・本文206P
発行当時の定価:100円
弊社在庫管理番号:071113010077

★内容:
「現在なるものは、たった一つではなく無数であり、明瞭なやうに見える一世界は、実は無限の顔面と心とを以て茫漠と生きてゐるのである。」
と武田泰淳は或るところで云っている。ちょうどこのような世界認識に対応するが如くに、武田泰淳の作品世界もまた、たった一つではなく無数であり、無限の顔面と心とを以て茫漠と生きているかのようにみえる。ここに収録された四篇の小説は、武田泰淳の作品群のなかにあってはかなり凝縮度の高い作品であって、それぞれ明瞭な輪郭をもってみごとに一世界を包んでいるように思われる。しかし、その作品の基底に深く降りて行って、仔細に眺めわたすとき、また、この四篇の小説世界を並べて互に比較してみるとき、わたしたちはいままで明瞭なようにみえていた世界の輪郭が、たちまち崩れ去って、はてしれぬ暗さに包まれた闇のなかにのみこまれてゆくかのような感じに見舞われるだろう。
…いずれにしろ、ここには、…問いと告発があるばかりで、究極の救いはない。しかし、救いがないことによって、かえって救いの必然性が予感されているとも云えるのであって、作者はあたかも、安易な救いを拒否することによって、究極の救いの問題をより深く、より強く、自らのうちにとらえようとしているかのようである。
(解説〈佐々木基一〉より)

★状態:下
【元パラフィン】背と小口周辺に非常に強く、その他全体的にもやや強いヤケ・ホコリヨゴレがあります。上辺部にはヨレもあります。
【帯】全体に経年のヤケ(褪色)が少しあり、古び感があります。
【カバー】カバーのない版です。
【表紙】背周辺にヤケ(褪色)があり、全体的にも古び感があります。
【本体】周縁部に非常に強いヤケ・ホコリヨゴレがあり、小口面にはシミ・使用感も強くあります。
【本文】ページの周辺部に強く、その他全体的にもやや強いヤケ・ホコリヨゴレがありますが、通読には支障ありません。巻末に小さく日付記入がありますが、本文中には線引き・書き込み等はありません。

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